美術茶論

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ライブギャラリーBe.Too
第47回ベスト10発表

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2002年07月15日〜08月02日

ぺっこり夢 2002/07/15/〜08/02投票順位 

順位
作品ナンバー
作品名
会員名
レイティング
展示数
選出数
1
0099-0017-24
 廊下・横
 木村 伸子
15.6
7
6
2
0099-0010-23
 顔のある風景(駐車猫/駒込)  I F
14.6
10
9
3
0199-0006-10
 Vivian Rose  Giorgio de Cama
11.2
11
9
4
0099-0001-19
 南海の芽吹き  もと のりゆき
7.1
16
7
5
0099-0017-33
 帰省  木村 伸子
7.0
3
3
6
0199-0025-02
 空2  山崎 雅美
6.7
6
6
7
0299-0030-05
 ガマン大会  開楽 智治
6.3
1
1
8
0299-0030-01
 D公園にて  開楽 智治
5.6
3
1
9
0099-0002-87
 恥ずかしがり屋のポスト2  佐藤 隆俊
5.5
6
2
10
0199-0021-25
 夏の午後  荒木 陽子
5.3
1
1

●○全体の動向○●

夏休みに入って、お店に来られるお客様に変化がでてきました。
相変わらずお隣のマンション工事や、斜め前の20階建てオフィスビルの工事は続いているので、お店に入りにくい状況は変わりありませんが、作品をゆっくりご覧になるゲストが多く、そのせいかベスト10上位への票がいつもより集まりました。
その反面、新規展示でベスト10に入る作品が2点、最近の展示も含めると初選出作品は3点と、新しい作品も動いています。

客層も微妙に変化し、男女比が5:6と女性層が回復してきました。
インターネットでの投票では、男女比はほぼ1:1と同数ですが、ギャラリーでは見られない小学生の投票から60代以上の方も見られ、これからの広がりが楽しみです。

特に今回の展示期間は、夏休みと言うこともあり、インターネットでの投票に対し「暑中残暑お見舞いキャンペーン」を実施することになりました。投票していただいた方から抽選で、投票した作品のオリジナルTシャツ(Tooのインクジェット専用のアイロン転写シートで作成)や、はがきプリントを「暑中残暑お見舞い」としてお送りいたします。
詳しくはBe.Tooサイトに新設された【Be.Too News】をご覧下さい。


■ちょっと一言■

昨年発売されたTooのTシャツプリントは、インクジェット対象のアイロンプリントの進歩を感じさせるものでした。
click!network会員のモニターでも好評でしたので、今回のキャンペーンに採用することになりました。
←こちらの作品は、昨年モニターに参加された木村さんの「顔のある風景/アッ?!」です。
A4・アイロン転写シート5枚、仕上紙1枚、おまけのminiTシャツ1枚が入っていて1,200円でした。

※ベスト10とは直接関係ありませんが、夢之介の気がついたこと、気になることなど入れてみました。

Tシャツ


●○個別作品の印象○●

今回は木村さんの作品が票を集めています。
前回2位の「廊下・横」は、6回目のベスト10入りを高得点で1位となりました。
また展示3回目の「帰省」も連続ベスト10入りを果たして5位となっています。
「帰省」は冬の作品「さとこの道」の連作で、季節は正に今、暑さが身にこたえる夏らしい作品になっています。
※作品をご覧になるには上の【ベスト10 Be.Too】ボタンを押して、Be.Tooのページ開いてください。
動向から見ると、同年代の若い女性を中心としたサポーターが定着しているようで、作者にも大きな励みになっていることでしょう。

I Fさんの「顔のある風景(駐車猫/駒込)」は今回2位になりました。
後1回程でゼネラルイメージにノミネートされることになりますが、今回も「廊下・横」に続く高得点をあげているので、このままで行けば9月には投票対象から卒業することになりそうです。
タイトルからみると「不思議の国のアリス」の「チュシャー猫」からとったとのことで、女性票が予測されていましたが、最近の得票では男性票が伸びています。
タイトルが「オヤジギャグ」の範疇になるのか、男性層の意識が変化してきたのか?
この作品の最近の得票傾向をみると、時代の流れを感じさせてくれるようです。

Giorgioさんの「Vivian Rose」も今回3位を維持し、「カナリア」に続くゼネラルイメージがまた一歩近づいてきたようです。
前回ここで触れた新作もアップしたので、9月には1年ぶりに新作が展示されることになるでしょう。
今回の作品は、カリグラフィとの融合をより意識した実験的な作品だと言うことですので、その動向も期待されるところです。

もとさんの「南海の芽吹き」も、ひとつ順位を上げて4位となりました。
南の島の穏やかな風景と、空の向こうに嵐と虹が同居しているこの作品は、肌を焦がす夏の盛りに見ると清涼感を与えてくれます。
最近、なぜか温泉銭湯が気になる身には、壁一面に描かれたこの作品を見ながら、大きな湯船にゆったりとつかってみたいところです。もとさんの壁画は、テーマパークやハワイのホテルなどが中心なので、銭湯ではお目にかかることができないのは残念ですが。

山崎さんの「空2」も連続ベスト10入りを6回にのばし、今回6位となりました。
一連の「空」シリーズでも、今のところ、この「空2」の持つインパクトが一番強いようです。
8月5日より展示されている「空6」は、山崎さんのシリーズの中では「青」が基調になっていない珍しい作品です。
色調の違いが与える印象は、かなり異なるものがありますので、この作品の動向に注目したいところです
※現在展示中の作品は、上の【Be.Too】ボタンからBe.Tooのホームページでご覧いただけます。

前回9位となった「morning」で初ベスト10入りを果たした開楽さんの作品が、今回は7位に初展示の「ガマン大会」が、8位に展示3回目の「D公園にて」が入りました。
多くのイラストレーターの登竜門となった、サンリオの「詩とメルヘン」でも活躍されている開楽さんの作品は、独特の世界を持っており、前回の「morning」同様、若い女性だけでなく若い男性層をもしっかり引きつけているようです。
「詩とメルヘン」から商品化を含め活躍されている作家では、葉翔明さんや永田萌さんが有名ですが、開楽さんの作品はより寓意的なイメージがあり、また違った世界を求めているような気がします。
これからの活躍が期待されるところです。

9位は、佐藤さんの「恥ずかしがり屋のポスト2」でした。
この作品は「心に残る風景」の作品ですが、擬人化された「見立て」の中には明らかに「顔のある風景」の要素も見受けられます。
佐藤さんの場合は、ゲストとキャッチボールを繰り返し、いろいろな作家も巻き込みながら世界を広げて行くのを楽しみんでいるところがあるので、一度Be.Tooでの全作品を通して見ることでまた新しいカテゴリも生まれてくるかも知れません。
8月18日からは、インドへ撮影旅行に出かけられるそうですが、作品の方もどこまで行くのか?これからも大いに楽しませてくれるようです。

荒木さんの「夏の午後」が初登場で10位になりました。
精力的に活動されている荒木さんの「ニャーミィ」は、回を追う毎にその存在感を増していますが、夏の盛りの午後のひとときは日常の中で誰でも体験するシーンです。思わず見る人の共感を感じさせてしまう作品ですね。
誰もが分かりやすいテーマは、キャラクター系の作品には欠かすことの取り組みかたですので、今後の方向を考える上でも参考になる動きではないでしょうか。
ニャーミィは現在展示されている作品では、粘土による立体作品になっています。
次は動き出すのではと言う声もあがっているようなので、これから益々目が離せなくなりそうです。

ベスト10外では、11位「顔のある風景 オーイ!」木村さん、12位「トラック」須藤さん、13位「雪」竹内さん、14位「恥ずかしがりやのポスト」佐藤さん、15位「漂う記憶 続く階段」宮坂さん、16位「今年もよろしく」日南田さん、17位「morning」開楽さん、18位「心に残る風景 海風の日射し」、19位「心に残る風景 三人の海」佐藤さん、20位「もの想ふ」荒木さんとなりました。

以上でした。


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