美術茶論

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ライブギャラリーBe.Too
第45回ベスト10発表

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2002年06月03日〜06月21日

ぺっこり夢 2002/06/03/〜06/21投票順位 

順位
作品ナンバー
作品名
会員名
レイティング
展示数
選出数
1
0199-0006-10
 Vivian Rose
 Giorgio de Cama
10.7
9
7
2
0099-0017-24
 廊下・横  木村 伸子
9.8
5
4
3
0199-0025-02
 空2  山崎 雅美
9.2
4
4
4
0099-0010-23
 顔のある風景(駐車猫/駒込)  I F
9.1
8
7
5
0099-0001-19
 南海の芽吹き  もと のりゆき
8.7
14
5
6
0199-0015-02
 トラック  須藤 由希子
8.5
13
4
7
0099-0002-87
 恥ずかしがり屋のポスト2  佐藤 隆俊
6.9
4
1
8
0099-0017-33
 帰省  木村 伸子
6.8
1
1
9
0099-0002-79
 恥ずかしがりやのポスト  佐藤 隆俊
6.5
10
7
10
0099-0004-15
 子供への愛  斎藤 ユノ
5.7
20
8

●○全体の動向○●

6月に入ると、さすがに梅雨に入ったとわかる天候になりましたが、雨が降らない日は夏を思わせます。
ワールドカップが始まり、恵比寿でもギャラリーの側にオープンしたスポーツパブが、連日サポーターたちで大にぎわいとなっていました。
とくに日本戦があるときは、大通りまで歓声が響き、1次予選を通過したときには、遅くまで駅の周辺が騒がしかったようです。
その反面、試合が始まるとお店の客足が遠のき、特に飲食店は閑散としていました。お祭りとしての効果は大きかったようですが、経済的な効果はどうだったのでしょうか?

今回は投票期間を3週間としました。投票状況は、引き続き男女比は1:1で、大きな変化はありませんが、ワールドカップの影響か若い層が少ないようです。

動物をモチーフとした作品は、相変わらずネコが強く、大きな流れは変わりありませんが、新規展示には犬の写真も登場しました。今回、犬はどこまで健闘するのでしょうか

8月25日から31日まで、多摩市の関戸公民館(京王線聖蹟桜ヶ丘駅)のギャラリーで「ライブギャラリーBe.Too展(仮称)」を行うことが決まりました。(詳細はBe.Tooのホームページで発表する予定です)オープンしてから3年半の実績が発表されます。


●○個別作品の印象○●

今回は入山さん「Lighthouse」が、ゼネラルイメージとなって常設展示作品となりました。
入山さんにとってこれは3作目のゼネラルイメージです。2000年3月21日に展示されてから、37回の投票で支持を受け続けてきました。これで入山さんの「絵本」の連作は、投票対象から常設展示に3点が残り、いよいよ次の段階に進むことになりました。

Giorgioさんの「Vivian Rose」が、久しぶりにベスト10の1位となりました。
薔薇の花に対する思いは、男女の差も大きいようですが、この薔薇の精は若い女性に支持されています。
日本だけと思われていたこのジャンルの作品も、最近は台湾など東南アジアに広がりつつあり、女性独特の感性による文化が広がりつつあるようです。

木村さんの「廊下・横」は、前回に続き2位となっています。
この作品は、世の中の喧噪や流れと関係なく、おだやかな時間を刻んでいます。
時代が落ち着かない時こそ、このような作品に対する思いも増してくるのかも知れません。

山崎さんの「空2」は、更に票をのばして今回は3位になりました。
他の連作を含め、一連の青のシリーズは、現代を象徴する色として定着しつつあるようです。

作品として「空」の連作が強いのは、青い色を通して空間的な広がりが感じられるからでしょうか。

4位はIFさんの「顔のある風景(駐車猫/駒込)」です。
この作品は「顔のある風景」の中では、イラスト的な要素が強く、「見立て」だけでなく「切り取り」の面白さと分かりやすさのためか、男女を問わず幅広い層に支持されています。

5位のもとさんの「南海の芽吹き」は、いよいよ夏に近づくに連れ注目されるようになってきました。
壁画なども描かれるもとさんの作品は、確かな技術によって海外でも広く知られていおり、このギャラリーでは「ヒーリング・シリーズ」として心が安らぐ作品を出展していますが、大きな作品なので小さな画面ではなかなか伝わってこないものがあります。

須藤さんの「トラック」が6位になりました。投票された方の意見をお聞きすると、やはりムンクの「叫び」に通じるものを感じたと話される方が多く、最初は若い女性層の支持だけでしたが、最近では年輩の男性層の支持も集まっています。

佐藤さんの「顔のある風景/恥ずかしがり屋」連作の「恥ずかしがり屋のポスト2」が7位に、「恥ずかしがりやのポスト」が9位となりました。
「顔のある風景」も、更にその中に新しいカテゴリーが産まれつつあり、より広く発展してきました。
そろそろ特集を組んで、その全容を見ることができるようにしなければならないようです。

木村さんの「帰省」が、初登場で8位に入りました。
「さとこの道」の夏バージョンと言った趣のこの作品は、作者の身近な人間を撮り続けたものですが、作品を通してその思いが伝わってくるようです。

10位は斉藤さんの「子供への愛」が入りました。
作家として母親としての視点が、無理なく表現されているこの作品は、やはり女性層の支持が強く現れています。
新しく展示された作品は、斉藤さん本来のリアルでファッショナブルな作品ですが、今までの作品と違ってすべてCGで描かれており、技術的な面での意欲が伝わってきます。

ベスト10外では、11位「遙かなる想い 清流」宮坂さん、12位「ドライヤー」東田さん、13位「顔のある風景オーイ!」木村さん、14位「今年もよろしく」日南田さん、15位「morning」開楽さん、16位「Sweets!」夜舟さん、17位「大きなケーキ!」佐藤さん、18位「エゾリスa01」松岡さん、19位「ひるね」なおねこさん、20位「エゾリスa16」松岡さんとなりました。

以上でした。


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